なんと昭和36年の映画でした。
昭和初期の大阪河内を舞台に、義理人情に厚い昔気質の渡世人(てカンジ)朝吉(勝新太郎)と軽くて陽気なチンピラのモートルの貞(田宮二郎)がいろんな事件を解決するというヤクザ・アクションものです。
勝新太郎の出世作だそうで、この後10何本も作られたそうなので、きっとすごく人気があったんでしょうね。
この1作目は朝吉が遊郭の女性を足抜けさせようとしてヤクザといろいろとやり合うんです。
ヤクザの親分達と堂々と渡り合い、腕っ節も強い朝吉はいかにも男くさくて迫力もあってかっこいいです。
そんな朝吉に男惚れして強引に弟分になる貞が対照的に明るくて軽くていいんですよ。
貞のおかげでいかにも任侠ものな話がモダンで分かりやすくなってると思います。
シリアスな「白い巨塔」とかのイメージが強い田宮二郎がこういう役をやっていたのは意外でしたが、こっちの方がいいかもと思えるほどでした。
女優もまだまだ可憐な中村玉緒と演技がうまくて薄幸な役が似合ってる水谷良重と、けっこう豪華でした。
このあとの「続・悪名」もDVDを借りて観てみよーかなと思います。