沖縄で中華エンタメを盛り上げたい、「Asian天堂」のメンバーのブログです。
主に映画感想(中華圏以外もあり)とニュース、お知らせなどです。
RECOMMEND
エレクション~黒社会~
エレクション~黒社会~ (JUGEMレビュー »)

シブくてリアルで面白い!2も日本で公開して下さい…。
RECOMMEND
ブレイキング・ニュース
ブレイキング・ニュース (JUGEMレビュー »)

オープニングの銃撃シーンがすごい迫力です。
RECOMMEND
PTU
PTU (JUGEMレビュー »)

夜の香港のかっこよさにどっぷりとハマれます。
SPONSORED LINKS
Profile
Search this site.
MOBILE
qrcode
Others
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - | このページのトップへ
ボルベール
最初にペネロペ・クルスたちがお墓を掃除するシーンで、なぜか「西瓜」(蔡明亮)のミュージカル・シーンを思い出してしまいました。お墓に飾られた無数の花と女ばかりの画面の鮮やかな色彩に共通点があるからかな。
そのファースト・シーンからはじまるたくましく魅力的な女性達のドラマ。アルモドバルが幼少期を過ごしたというラ・マンチャの女達に捧げる女性賛歌の映画です。

中心になる美しくセクシーなライムンダ役はペネロペ・クルス。いかにもスペイン女!というド派手なファッションと化粧がものすごく似合っています。ちょっとユーモラスで可愛くてでも強い母イレーネ役のカルメン・マウラ、ひさしぶりだなぁ。「欲望の法則」や「神経衰弱ぎりぎりの女たち」を観た時以来かも。
この2人のほか、ライムンダの姉ソーレ、叔母パウラ、娘のパウラ、隣人アグスティナの6人のキャラクターの面白さ、複雑な関係と隠された秘密…ちょっとサスペンス風味なストーリー、原色が基調の映像は鮮やかで美しく(エンド・クレジットの刻々と変化する花の絵がきれい!)、音楽の使い方は的確で、出演陣の演技もみんなすばらしい。これまでで一番とっつきやすいアルモドバル世界だと思います。

「トーク・トゥ・ハー」でのカエターノ・ヴェローゾ"ククルクク・パロマ"(ご本人様ご出演!)はホントにすばらしかったですが、ペネロペ・クルスの"ボルベール"も心揺さぶられますね。もしかしたら歌は吹き替えかもしれないけれど、あの場面は離れていて会うことが出来ないけれど、それでも確かに存在するライムンダとイレーネの絆が感じられて、2人ともすばらしかったです。

ラスト近く、テレビを観るのが好きな母イレーネが観ている白黒映画はビスコンティの「ベリッシマ」。わたしは未見だけど、娘を映画の主役にするために奔走する母親の話。うーん、まさにここにふさわしい、娘への深い愛情を見せるイレーネにもふさわしい映画です。さすがアルモドバル、よく考えているなぁとまた感心させられるのでした。
| ヨーロッパ | 00:15 | comments(0) | trackbacks(0) | このページのトップへ
旅芸人の記録
テオ・アンゲロプロスは「霧の中の風景」とか「こうのとり、たちずさんで」とかを以前に観て面白かったイメージがあるんですが。1975年のこれは3時間52分というおそろしい長さに恐れをなして、今まで観たことがなかったんです。しかも最新作の「エレニの旅」も見逃してしまった…。そして、前日飲みすぎてしまったからかあまりの長さのせいか前半30分ぐらい寝てしまいました…。
ちょっと期待していたのとは違ったけれど、けして面白くなかったわけではないんです。でもなぜか寝てしまう。
たぶん何よりも自分のギリシャに対する知識が足りないせいなんだと思います。
旅芸人の一家がギリシャ神話の人物になぞられているのなんて、とっても面白いと思うんですが…。ギリシャ近代史に対する知識があまりにも不足していたせいか、その面白さがよく分からなかったです。
説明の少ないそっけないような語り口とか、ワンシーン・ワンカットのあの長回しとか、あの雰囲気は好きなんですけどね。
やっぱりちゃんと映画の背景を知ってから、もう一度観なおしてみたらいいんだろうなぁ。。。でももうなかなか上映されないだろうなぁ。。。
| ヨーロッパ | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) | このページのトップへ
サン・ジャックへの道
会社社長だけどストレスで薬に依存している兄ピエール、頑固なオバサン教師クララ、アルコール依存症で文無しの弟クロード。険悪な3人兄姉弟が亡き母の遺産を相続するため、フランスのル・ピュイからスペインにあるキリスト教聖地のひとつであるサンティアゴ・デ・コンポステーラまでの巡礼路を一緒に歩くはめに。ツアーの同行者はガイドのギイ、山歩きと勘違いして参加した女子高生エルザとカミーユ、アラブ系移民の少年サイッド、従兄弟サイッドにだまされ、二人分の旅費を母親から出してもらったラムジィ、物静かな女性マチルド…それぞれにいろんな事情を抱えた人たちが、1500kmにも及ぶ道を文字通りぶつかり合いながら歩いていきます…。

「赤ちゃんに乾杯」などのフランスの女性監督コリーヌ・セローの最新作です。わたしは「赤ちゃんに乾杯」も観たことがないんですが、これはとっても面白かったです。
どう見てもみんな敬虔なキリスト教信者とかではないし、慣れない人たちが1500kmも歩くのはつらいだろうし、最初はきれいな風景も誰も目に入らないような感じ。しかも仲の悪い兄姉弟だけでなく自己主張の激しいフランス人たちは衝突してばかり。
でも歩きなれるうちにだんだんと周りも見えてきて、風景も他の人間のことも分かってきます。そうやってるうちに全員に絆みたいなものが出来てくるのがいいんですよね。観ている観客も笑いながら、だんだんときれいな景色を味わったり人物達のことが分かってきます。
かなり笑えるシーンが多いところとか旅を続けるうちに起こる人々の変化とか、ちょっと「リトル・ミス・サンシャイン」を思い出します。
最後の終わり方もわたしは好きです。みんな苦労したんだからああいう風に終わってよかったなぁ。

フランスからサンティアゴ・デ・コンポステーラまでの地図が解説付きで印刷されて、ブックカバーみたいにパンフレットについていました。それがなかなかかわいいです。パンフレットでもこういう工夫してあるのとか凝っているのってついつい買ってしまいますね。
| ヨーロッパ | 01:39 | comments(0) | trackbacks(0) | このページのトップへ
華麗なる恋の舞台で
サマセット・モームの「劇場」が原作です。舞台は1930年代のロンドン。
ジュリアは演劇界を代表する大女優で、演出家である夫とはお互い束縛しあわないことが暗黙の了解になっている「理想の夫婦」。ある日、ジュリアはファンだというアメリカ青年と出会い二人は恋に落ちます。息子ぐらいの年齢のトムとの恋に夢中になり日々を楽しんでいましたが、やがてトムに女性の影が見え始めます。そして自分に夢中なジュリアを知っている彼は、その女性に役を与えて欲しいと言い出して…。

熱にうかされたような恋愛からパンと覚めた後の、女優として女としてのジュリアの態度が最高です。あんな若造や小娘だけでなく、いい男気取りの旦那までも彼女にはホントにしてやられてしまうんだから。
あのジュリアのかっこよさというのは、ただ単にプライドが高いというだけでなく、女優としての実力に裏打ちされているから。クライマックスが舞台上なのも、舞台の上と現実の境目があいまいで(それだからこそ大女優なんだけど)息子には嫌がられてしまったりするのも「劇場」というタイトルもそうだけど、何より演劇がテーマと言っていい映画なのかも。さすが監督はメフィストフェレス役者が主人公だった「メフィスト」を撮ったイシュトヴァン・サボー。

ジュリアの夫役のジェレミー・アイアンズ(英国一の美男子役!)が年をとっても相変わらずかっこよくて、わたしならあんな若造と浮気しないぞ…とか。
それと「カポーティ」でジャック・ダンフィー役だった人が出てた!しかもああいう役だったとは…や、やっぱり…?とちょっと思ってしまいました。
それにしてもアネット・ベニングはいつの間にあんなになったんだろう…。
これでアカデミー賞にもノミネートされたらしいけど、それも納得の迫力と貫禄でした。アンジェリカ・ヒューストンと比べたらほんの小娘だった「グリフターズ」が懐かしいです。というかあの映画大好きだった。もう一度観てみようかな。
| ヨーロッパ | 23:32 | comments(0) | trackbacks(0) | このページのトップへ
グアンタナモ、僕達が見た真実
デイヴィッド・バーンさんがHPの“Jornal”で取り上げていた映画3本。「New World」は気づいた時には終わってしまってたし「Scanner Darkely」はこっちで公開されなかったので、唯一観ることができたのがこれ。「Road To Guantanamo」。
バーンさんの文章をちょっと読んでも分かったけど、アメリカではかなり話題になったみたいです。もちろん日本人が観てもそうなんだけど、これってアメリカ人にとってはかなり衝撃的な内容だったのではないでしょうか。

バーミンガム側の小さな町に住むパキスタン系イギリス人の青年4人が、そのうちの1人が結婚するということで、パキスタンへと向かいます。
パキスタン南部の町カラチで合流した彼らは、米軍の侵攻による隣国アフガニスタンの悲惨な状況を聞いて自分の目で確認したいと考え国境を越えます。そこで戦闘に巻き込まれた上に米軍に拘束され、国際テロリストとしてキューバの米軍基地・グアンタナモへ送られてしまうのです・・・。

映画はその時の出来事をフィクションとして描く劇映画に3人(1人は途中で離ればなれになり、今でも消息不明だそう)のインタビューを交えて構成させています。印象的だったのは3人の友情がとても強かったこと。20歳前後のホントに普通の若者が極限状態に置かれながらだんだんと成長していく姿。それと軍隊が調べた個人情報ってこういう風に使われるっていう可能性もあるんだよなと思いました。

論議をよぶ内容(というよりそれを目的とした作品)ですが、センセーショナルにではなくなるべく誠実になるようにわりと淡々と描いているところに好感が持てます。予算はそんなになかったと思うけど、収容所のセットなどはきちっと作られているし、ニュース映像の混ぜ方なども上手くてあきさせない感じ。マイケル・ウィンターボトムは「24アワー・パーティ・ピープル」も撮ってる人なのでさすがに音楽の使い方もいいです。ティム・ロビンス主演の「CODE 46」はあまり評判がよくないらしいので観ないでおこうかと思ったけど、やはり観るべきななのかな…。
| ヨーロッパ | 23:51 | comments(0) | trackbacks(0) | このページのトップへ
善き人のためのソナタ
ベルリンの壁が崩壊する5年前の1984年、東西冷戦下の東ベルリンが舞台。国家保安省(シュタージ)局員のヴィースラーは、劇作家のドライマンと舞台女優である恋人のクリスタが反体制的であるという証拠をつかむよう命じられ、彼らの家に盗聴器をしかけて24時間監視をするのですが…。

今年のアカデミー賞で外国語映画賞を受賞したドイツ映画。
ベルリンの壁が崩壊する前に東ドイツの社会はどうなっていたのか。西側の人間が今まで知る事がなかったことを描いた、とても感動的な作品です。
現体制にまったく疑問をもたない国家の忠実な職員が、自分とはまったく異質な芸術家を監視することで新しい世界、自分に目覚めていく。それがひじょうに鮮やかに印象的に描かれます。
やることは仕事だけで家族もなく、新しくきれいだけど味気ない部屋で暮らしているヴィースラーが盗聴器を通して知るのは愛、自由、芸術。特に「これを本気で聞いた人間は悪人になれない」というソナタを聴いた時に涙した時から、彼は明らかに変わっていったのだと思います。

ただヴィースラーは体制にひたすら忠実だけで、どちらかといえば真面目で純粋な人間。それとは反対に、彼の上司達はどんな体制下にもきっといるだろう私利私欲に走るお偉いさんなので、この映画の中で起きる出来事は個人的な資質によるものに見えてしまう感じも少ししてしまいます。
最初の方でヴィースラーが学生達にする尋問の授業が、国家や体制を守るためには何でもやるし手段を選ばないという考え。そうすることで個人がどう踏みにじられるかを見せていてすごくいやな感じはしましたけれど。

きっとこんなことが実際にあったかどうかは疑問だけど、ラストはとても感動的です。ただ恋人のクリスタ(「マーサの幸せレシピの人」まるで別人!)はかわいそうでした。彼女はきっと自分を守ろうとしただけでなく、恋人を守ろうとしていただけなのに…。
| ヨーロッパ | 01:37 | comments(0) | trackbacks(0) | このページのトップへ
フランキー・ワイルドの素晴らしき世界
地中海に浮かぶ高級リゾート、スペインのイビサ島。このクラバーたちの聖地で人気No.1のDJフランキー・ワイルド。富と名声とセックスとドラッグにどっぷり浸かった毎日を過ごしているが、ある日とんでもない悲劇が起こります。もともと聴覚が弱かった彼は轟音の中で聴力を失ってしまう…。
この後女房子供には逃げられるし、考えてみるとこれって相当悲惨な話なんですが、舞台は南の島だしコメディ仕立てだし全体的に明るい雰囲気です。前半のいかにも成功したミュージシャンらしいバカっぽさがたまらないです。インタビューとか何言ってるんだか全然わけが分からない。インタビュアーもたいしたこと聞いてないけど。イビサといえばニューオーダーをはじめファクトリーの人達が一時期ハマってましたよね。この映画を観てたら、ハッピーマンデーズのジャンキーのヴォーカリスト(なんて人だっけ…)のことが懐かしく思い出されました。

完全に聴力を失ったフランキー・ワイルドが読唇術を教える女性と知り合って、音を聞くのではなく感じることを知るところ辺りからだんだんヒューマン・ドラマっぽくなってきます。それほど広がりを感じさせる内容じゃないのがちょっと残念だけど、まぁなかなかいい話の持って行き方じゃないでしょうか。子ども達が出てくる終わり方がよかった。そのシーンで使われるビーチボーイズの“グッド・ヴァイブレーション”も印象的だし。

恋人になる読唇術を教える女性は生まれた時からの聴覚障害者という設定だと思うんですが、この人がなかなか上手でした。耳の聞こえない人の話し方をよく表現してるなと思います。
| ヨーロッパ | 23:50 | comments(0) | trackbacks(0) | このページのトップへ
クィーン
ダイアナ元妃が亡くなってから10年が経つんですね。
正直言って当時もあまり興味がなかったので、個人的にはなんとなく芸能ニュースのひとつみたいな印象でした。でもこの映画を観て、英国本国では本当に人気がある人だったんだなと(しかも現在進行形で)、ちょっと驚いたところもありました。そんな自分はかなり認識不足だと思うけど…。
映画はダイアナ元妃の交通事故が起きてからの英国王室と政府の混乱と、国民を含めた人々の反応(怒り、困惑、悲しみなどなど)を英国の象徴であるエリザベス女王を中心に描いているわけですね。

やっぱり自分にとってそれほど興味のある題材ではなかったので、まぁ淡々と観てしまったのですが、ヘレン・ミレンの演技と風景の美しさは心に残りました。あと、チャールズ皇太子と女王の旦那さん(「LAコンフィデンシャル」の人だった)の扱いがけっこうかわいそうかなとか。退陣がほぼ決まったらしいブレア首相が最も女王にシンパシーを感じてるようだったのが面白いかなとか。
それと、これを観る前日に偶然にも「マイ・ビューティフル・ランドレット」を観てました。あれから20年。フリアーズも出世したなぁと個人的にはちょっと感慨深かったのでした。
| ヨーロッパ | 23:28 | comments(0) | trackbacks(0) | このページのトップへ
ルワンダの涙
1994年に起きたルワンダ虐殺を、職業学校へ赴任した若い英国人教師ジョーの目を通して描いた作品です。
昨年、深く心に残った映画のひとつ「ホテル・ルワンダ」は、ワンダ人のホテル支配人の視点から人間ドラマとサスペンスを交えて描いていました。それとはまた違った形で、この忘れてはならない歴史を観る者に教えてくれます。
「ホテル・ルワンダ」でも出てきましたが、ここでより一層鮮明に分かるのは国連軍をはじめとした当時現地にいた白人は何もできずに本当に無力だったということ。それは当地にいた人だけでなく、この現状を知りもせず、また知らされることもなかった世界中の人々にいえることだと思いますが。

そんな中で若いジョーは死を恐れて国に逃げ帰り、人々に常に神の愛を説いていたクリストファー神父はこの地に残ります。
このクリストファー神父役のジョン・ハートの抑えた演技がよかったですねぇ。この人は「エイリアン」とか「エレファントマン」とか一風代わった役の多い個性派俳優ですが、それもイギリス人らしい確かな演技力に支えられているからでしょうね。

映画全体としても大げさになることなく、抑えた演出で事実を正面から誠実に描いていて好感が持てます。監督は「メンフィス・ベル」のマイケル・ケイトン=ジョーンズですが、個人的にはあの映画よりもずっとずっと好きです。
BBCの女性記者が自分の人種差別的な部分を認めるようなことを言う場面が印象的だったのと、しょっちゅう教会に来ていた議員が最初からちょっと不気味でしたが、最後はああ、やっぱり…という感じで恐かったです。
この映画も全編ルワンダで撮影したらしく、撮影クルーの中に当時の虐殺で生き残った人が何人もいたそうです。その人たちがエンド・クレジットで映し出されるんですが、それを見て少しだけホントに少しだけ(もちろんこの何千何万倍の人が亡くなっているので)よかったという気持ちになれました。
| ヨーロッパ | 00:56 | comments(0) | trackbacks(0) | このページのトップへ
明日へのチケット
『木靴の樹』のエルマンノ・オルミ(イタリア)。「桜桃の味」のアッバス・キアロスタミ(イラン)。そして「麦の穂をゆらす風」のケン・ローチ(イギリス)。
この3人ともにカンヌでのパルム・ドール受賞経験者が、ローマへ向かうの列車を舞台にそれぞれのエピソードを演出し、ひとつの映画にまとめています。それぞれのエピソードはまったくバラバラではなく、人物も重なるところがあります。

最初のオルミ監督のはオーストリアのインスブルック駅からがローマ行きの列車に乗り込んだ一人の老教授のお話。満席で食堂車のイスに座る教授は、いつものようにパソコンで仕事をしながら、思いは現地で便宜を図ってくれた女性秘書に。
教授の思い出と妄想が、現実の列車の中の出来事と交差していくのが面白いです。最後のオチもちょっといい話って感じで、後味がよかった。
次のキアロスタミ監督のは傲慢で我が儘、言いたい放題な元将軍の未亡人と、なんだか自分がなさそうなイタリア人の若者のお話で、太ったおばさんのあまりの傲慢ぶりに誰もがイライラさせられるのは確実です。それにいちいち従うあの若者にももっとしゃきっとしろ!と言いたくなります。
それが最後はあんな風になる辺りは、人間を冷静に観察するキアロスタミらしいリアリティと皮肉を感じました。でもあの携帯を間違えたおじさんが意外に親切だったのが救いなのかな…。
最後のケン・ローチ監督のエピソードに出てくるのは、スコットランドからローマへサッカーの試合を観に行くセルティック・サポーターの青年たち。いかにもイマドキの普通の若者といったスコットランドの労働者階級の3人組が、自分達が知らなかった、関係ないと思っていた世界や社会的な問題について考えさせられます。普通の人の視点から難民の問題が描かれているのが、とてもこの監督らしいと思います。
けっこうドキドキさせられる展開なんだけど、最後は気分爽快になるような終わり方です。サッカーのサポーターってすごいなぁとも思ったりもします。

どれも隔離された空間で出会ってまた別れてゆく、列車という場所を上手く使っていると思いました。ささいな出会いや出来事が、それぞれの心に小さな変化をもたらすのがいいなとも感じました。デイヴィッド・バーンさんの“The Revolution”という曲をちょっと思い出す感じ。
3本とも面白かったですが、その前に「麦の穂をゆらす風」の衝撃があったからか、個人的にはケン・ローチのエピソードが一番好きです。
ジェムジーとフランク役をやったふたりが出ているという「スウィート・シックスティーン」とか観てみたいかも。
| ヨーロッパ | 22:38 | comments(0) | trackbacks(0) | このページのトップへ